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湧出山古墳群

高月町唐川の湧出山(ゆるぎやま)に分布する古墳群で、前方後円墳1基、円墳5基、方墳6基の計12基から構成され、A・B・C・D・Eの5支群に区分される。  A支群は丘陵の東端に円墳1基単独で存在する。北陸自動車道の関係で調査が行われ径12.4m、高さ0.4m~1.6mを測り、埴輪が確認されている。埋葬施設は、長さ2m、幅0.6mの割竹型木棺とされる。出土遺物は、珠文鏡、鉄刀、刀子、玉類、須恵器などが出土。  B支群は、全長35m、後円部径23m、高さ5m、前方部長17m、高さ4.3~5.8mの前方後円墳1基と径10~15mほどの円墳が3基連なる。  C支群は、現状16×13m、高さ0.5mの長方墳がB支群よりに1基あり、埋葬施設は二段の墓壙(下段木棺直葬)となっている。出土遺物は、鉄剣、刀子、鉄鏃、鉄斧状鉄器、鉄針状鉄器が出土。そして、墳丘盛土内、墓壙埋土内にて弥生時代中期後葉の土器、石器類が出土する。盛土下層でも同時期の遺構が検出。範囲を広げB支群、C支群周辺でも土器片が出土した。調査での竪穴遺構、段状遺構、ピット等は住居跡と推測され、湖北平野部を望める好立地、北陸との交通要衝の地という遺跡の性格上から高地性集落と位置づけられます。  D支群は、C支群よりに一辺20mほどの方墳が位置し、茶臼と呼ばれる。そして、西側へ一辺14~17m、高さ0.5~2mほどの方墳が4基連なり、計5基の方墳群となる。  E支群は、径14m、高さ0.2m~3.5mほどの円墳で、南に突き出す尾根上に単独で存在する。

墳形

円墳、方墳、前方後円墳

​築造年代

5世紀中頃~5世紀末

​埋葬施設

【A号墳】割竹型木棺 長さ2m、幅0.6m
【C号墳】下段木棺直葬 二段墓壙(上段長さ5.3m、幅2m・下段5m、0.9m、深さ0.5m)

​規模

【A号墳】円墳 径12.4m 高さ0.4m~1.6m
【B-仮1号墳】前方後円墳 全長35m、後円部径23m、高さ5m、前方部長17m、高さ4.3~5.8m、【B-仮2号~仮4号墳】円墳 径10~15m
【C号墳】長方墳 16×13m 高さ0.5m(現状)、高地性集落跡地
【D-仮1号墳(茶臼)】方墳 一辺20m、【D-仮2号~仮5号墳】方墳 一辺14~17m、高さ0.5~2m
【E号墳】円墳 径14m、高さ0.2m~3.5m

​出土遺物

【A号墳】珠文鏡、鉄刀、刀子、勾玉、管玉、ガラス玉、須恵器𤭯、壺、圷蓋、円筒埴輪、朝顔型埴輪、形象埴輪
【C号墳】鉄剣、刀子、鉄鏃、鉄斧状鉄器、鉄針状鉄器

​参考文献

滋賀埋文ニュース第307号、日本古墳大辞典、続日本古墳大辞典

​所在地

滋賀県長浜市高月町唐川湧出山

​メモ

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