吉野川の南岸、東みよし町加茂にある古墳で、5基の貞広古墳群に属し、中でも中心的存在となっている。すぐ西側の畑には、すずめ塚古墳があり石室石材を露出している。
墳丘は、径16m、高さ2mほどの円墳で、南に開口する横穴式石室を主体部とする。墳丘上には、天神社が祀られています。
当古墳北側には稲持遺跡があり、竪穴住居跡や箱式石棺、積石墓、そして勾玉の工房跡が確認されています。ここで造られた勾玉は未完成のまま脇町、板野、阿南、讃岐方面に運ばれ、当遺跡でも香川、鮎喰の土器が出土しており、広範囲の交流が行われていたようです。このことからも当地区が重要な拠点となっていたと考えられます。