top of page

香美市

大元神社古墳・北古墳
伏原大塚に継続する首長墓
土佐山田ゴルフクラブがある丘陵南側に位置しており、二又に南西と南東方向に尾根が伸び、その中央部分は扇状地となっている。その扇状地の付け根部分に、当古墳の丘陵は位置しており、今は独立丘陵状に見えている。この丘陵最高所よりやや西の神社社殿裏に削平され、陥没した墳丘が残っている。周囲には、大元神社北古墳、神母古墳、前行山1号墳、前行山2号墳、前行桜ケ谷1号墳、前行桜ケ谷2号墳が分布する。当古墳自体も前行山古墳群に属しており、前行山3号墳と数えられていました。
墳丘は、裾部と考えられる等高線から円弧を確認することができ、径18mほどの円墳の可能性があります。土佐の石室を備える古墳のは直径15m以上であり、古墳時代後期において大型の墳丘、またはそれに準じる規模の古墳と言えます。
墳丘が削平されている最奥部には、長さ1.8m、幅0.8mの石材が露出しており、石室の奥壁または天井石と推測され、埋葬施設は横穴式石室と考えられます。
古墳から出土したとされる予岳寺の土器は、伏原大塚古墳より時期がやや遅れる可能性が高く、墳丘規模が直径18mとわかったことで大元神社古墳は伏原大塚古墳に継続する首長墓として考えられています。

伏原大塚古墳
県内唯一で最大級
高知平野の東部を南流する物部川右岸、長岡台地の北東部に位置し、高知平野を見渡すことのできる位置にある古墳です。現在、古墳の南側に国道195号線が東西に走り通り、周囲は宅地化が進んでおり、古墳の面影はなく、公園となっています。
墳丘は、一辺34mの方墳で周囲に幅2mの周溝が巡る。さらに西の外側に幅3mの周溝を備え、周溝を含めた規模は、南北38m、東西43mを測り、県内唯一の方墳で最大級を誇ります。
出土遺物は、金環、玉類、馬具、須恵器製円筒埴輪、楕円形円筒埴輪、土師器、須恵器などが出土。須恵器製円筒埴 輪に関しては、須恵器の製作技法とほぼ同じでありかつ焼成が須恵器と全く遜色がないことや楕円形埴輪も存在するなか円形を呈していることから須恵器製の円筒埴輪として位置付けられています。築造年代は、6世紀中頃と推定され、追葬も数回行われてきたと考えられる。
古墳時代から時代は大きく下るが、古墳に樹立していた円筒埴輪は周溝に投棄され、周溝が埋められ、調査によって円筒埴輪に混じって15世紀後半~16世紀前半の時期に位置付けられる土師質土器等が出土する。そして、その上から28基に及ぶ中世墓が検出され古墳周辺は墓地化していたことが窺える結果となっている。
bottom of page




