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三木市

正法寺古墳群
正法寺古墳公園
美嚢川と加古川の合流地点を眼下に望む正法寺山西麓の段丘上に分布する18基から成る古墳群です。現在は正法寺古墳公園として整備保存され、1号墳と1-b号墳がもとから位置していた場所に、2号墳と3号墳の石室基底部を移設しています。
なかでも1号墳は一辺16m の方墳で、4号墳と並び群中最大の中心的存在となります。墳丘周囲には周溝が巡り、その周溝内から1-a号・1-b号墳が検出される。埋葬施設は、やや持ち送りのある両袖式横穴石室で、玄室部長4.3m、幅2.3m、高さ3m、羨道部長4.1m、幅1.3mを測ります。
そのほか2号墳の石室は、右片袖式の横穴石室で棺台を備え、少なくとも3人の埋葬が考えられます。3号墳の石室は無袖式の横穴石室で、側壁前面は持ち送りが付き、後方部が垂直に立ち上げられている。側壁の角度によって玄室と羨道部の区別をする意図が考えられます。1-a号の石室は、羨道部より玄室をわずかに広くし、袖部を意識的に構築する。側壁に沿って棺台を備え、少なくとも2体の被葬者が考えられます。
このように、それぞれ異なる石室構造を示し、古墳の変遷過程が伺える古墳群とされます。築造年代は6世紀中頃~7世紀前半と推定される。
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