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西予市

小森古墳
笠置峠古墳に後続する王墓
宇和盆地に突き出た低丘陵上に築かれた古墳で、以前より前方後円墳と考えられてきましたが、平成29年度から試掘確認調査が行われ、前方後円墳であることが確実になりました。
狭小な宇和盆地には、平野内に笠置峠古墳、小森古墳、ムカイ山古墳という3基の前方後円墳が存在します。南予で前方後円墳が存在するのはこの宇和盆地だけで、3基も集中しているのは大変珍しいことです。
墳丘規模は、全長61m、前方部長23m、高さ2.5m、後円部長30m、高さ4mを測ります。古墳の平面形は、笠置峠古墳のように地形の影響を受けており.歪んだ形状をしている。また、地山を利用し墳丘の裾を造り盛土をしています。埋葬施設は、チャート礫を積み上げた竪穴式石槨が2基確認され ています。
出土遺物は、大小二種類の二重口縁壺と小壺が出土。築造年代は、4世紀前半と推定され、笠置峠古墳に後続の王墓と考えられます。

笠置峠古墳
「古代ロマンの里」ランドマーク
宇和町と八幡浜市との分水嶺、標高411mを越える丘陵上に位置し、南方に宇和盆地、北方に八幡浜、西方に佐田岬と宇和海を望める好立地に築かれた古墳です。さらに、宇和盆地と八幡浜をつなぐ笠置街道に近接し、古代から要衝の地として意識的に考えられて選ばれた場所であったと考えられます。現在でも「古代ロマンの里」計画のランドマーク的扱いの遺跡です。
墳丘規模は、左右非対称の全長47m、後円部径28m、前方部長17mを測り、段築、葺石を備えます。埋葬施設は、後円部墳頂に竪穴式石室を備え、全長4.58m、幅0.61~0.81m、高さ0.6mを測ります。石室は、中世墓としても利用され多少は攪 乱されていました。
出土遺物は、鉄器(剣or槍)、袋状鉄斧、刀子、鉇、棒状鉄製品、方形鍬鋤先、鎌、石器、土器、食物形土製品、土師質土器が出土。築造年代は、3世紀中頃~4世紀前半と推定される。
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